もったいないじゃ済まされない?日本の食品ロス!

更新:2020年6月3日

突然ですが、みなさん2019年10月1日に「食品ロスの削減の推進に関する法律」が施行されたことはご存じですか?
通称「食品ロス削減推進法」と呼ばれ、昨今世界中で問題となっているまだ食べられるのに捨てられてしまう食品を減らすために明確化された法律です。

コロナ禍でフードシェアリングも急上昇しており、今回は食品ロス対策に絞ってご紹介いたします。

目次

日本ではどのくらい食品ロスが発生しているの?

農林水産省の平成28年度推計によると、日本の年間食品ロスは643万トンにもなります。
事業系は352万トンで、主に規格外品、返品、売れ残り、食べ残しなど、家庭系からは291万トンで、主に食べ残し、手つかずの食品(直接廃棄)、皮の剥きすぎなど(過剰除去)が発生要因です。

食品は器物等の発生状況

 

食品ロス削減推進法って具体的には?

本法律の管轄である消費者庁が公表している概要から具体的な施策を抜粋すると、

基本的施策(第 14 条~第 19 条)

①消費者、事業者等に対する教育・学習の振興、知識の普及・啓発等
※必要量に応じた食品の販売・購入、販売・購入をした食品を無駄にしないための取組等、消費者と事業者との連携協力による食品ロスの削減の重要性についての理解を深めるための啓発を含む
②食品関連事業者等の取組に対する支援
③食品ロスの削減に関し顕著な功績がある者に対する表彰
④食品ロスの実態調査、食品ロスの効果的な削減方法等に関する調査研究
⑤食品ロスの削減についての先進的な取組等の情報の収集・提供
⑥フードバンク活動の支援、フードバンク活動のための食品の提供等に伴って生ずる責任の在り方に関する調査・検討

消費者庁ホームページ 食品ロスの削減の推進に関する法律

となっています。
啓発や調査を除くと、食品ロスに取り組んでいる事業者やNPOの支援をする形ですね。ニュースで食品ロス対策に取り組んでいる事業やサービスが取り上げられることが増えているのはこういった背景があるのではないでしょうか。

 

世界の食品ロス対策

世界の食品ロス

国内の食品ロス対策のご紹介をする前に、先んじて取り組みが活発化している国の食品ロス対策をみていきます。

  1. オランダ発「Too Good To Go」
    フードシェアリングアプリの火付け役として2018年1月サービス開始。約1年半で全国に展開し、世界のフードシェアリングのモデルとして注目を浴びています。
    国内にも類似のサービスや、パンに特化していたり通販を主軸にしているサービスがあるなど、非常に盛り上がっている分野です。
  2. アメリカ発「ドギーバッグ」
    アメリカでは文化としても定着しているレストランなどの食べ残し持ち帰り。その際に使用する容器は「ドギーバッグ」とも呼ばれ、「犬に食べさせる建前」で持ち帰ることから名前が付いています。日本国内でもドギーバッグ普及員会が推進しており、バッグのデザインコンテストなども開催されています。
  3. スペイン発「余った食品をシェアする冷蔵庫」
    地域ごとに「連帯冷蔵庫」を置き、家庭やレストランなどの飲食店から出る余った食品をシェアする取り組みです。
    食中毒などが心配になるが、冷蔵庫の中身はボランティア団体がチェックするなど、貧困者支援として広まっています。

フードシェアリングとドギーバッグについては、日本でも非常に盛り上がりを見せており、近い未来に当たり前となっているかもしれません。

 

国内の食品ロス対策

それでは国内の食品ロス対策も見ていきましょう。みなさんが利用できるサービスもありますので、是非試してみてください。

  1. 一部自治体「食べ残し協力店」
    地域の食品ロス対策として、地方自治体も様々な啓発活動や取り組みを行っています。
    そのなかでも地域の飲食店に協力してもらい、適量注文や少量メニューの提供、持ち帰りに対応する等の取り組みを推進しています。
    お住いの地域に食べ残し協力店がある場合、是非利用してみましょう。

  2. 余剰食品のフードバンク「セカンドハーベスト・ジャパン」
    食品製造メーカーや農家、個人などから余剰食品を引き取り、児童養護施設やDV被害者のためのシェルター、路上生活者の手元に届ける活動を行っている団体です。

  3. お取り寄せパン「rebake」
    パンの通販サイトです。ただし、廃棄になりそうなパンを予約購入いただいた方に発送することで、パンの廃棄を減らすことができる仕組みを用意しています。

ここでは紹介しきれませんが、NTTドコモをはじめ、大手からベンチャー企業まで様々な企業も食品ロス対策という社会課題に取り組んでいます。

 

G-Placeの食品ロス対策「タベスケ」

タベスケイメージ

株式会社G-Placeでは、市民(ユーザー)と店舗(協力店)を食品ロス削減をメインテーマとしてマッチングさせるサービス「タベスケ」を提供しております。

https://tabesuke.jp/
※現在の提供エリアは兵庫県姫路市内のみ

利用者には下記メリットがあるうえ、気軽に食品ロス対策に参加できますので是非ご利用ください。

  • メリット1:お得な食品を購入できる
  • メリット2:地域の気になるお店を開拓できる
  • メリット3:環境運動へお得に参加できる

私たちが今すぐできる食品ロス対策

食品ロスでわたしたちができること

様々な団体・個人が取り組んでいる食品ロス対策、私たちが今すぐにできることは何でしょうか。

  • 買い物をする際、使い切る量を計画して購入する
  • 食べ残しを減らす
  • 食材が余ってしまったら、余った食材を再利用して調理する

「食品ロスを減らす」と大きなテーマで考えるとなかなか動けなかったりしますが、単純に食品ロスを減らす=余計な出費を減らすことができます。

まずは身近なところから取り組んでみましょう。